糖尿病教育入院は、糖尿病に罹患してしまった人の本格的入院の前段階
糖尿病の教育入院とは、糖尿病に罹患してしまった患者が、症状を現段階以上悪化させないように、糖尿病に関する正しい知識や食事療法、運動療法などの実践法を理解する目的で、1週間から2週間程度、入院する方法だ。入院中、医師や看護師、栄養士などによる治療法の指導が、VTRなどを使用して行われる。また、血糖値の自己測定などや、合併症を発症しているか否かの検査なども行われる。
入院病棟は、糖尿病の診療科(多くは内科)とは限らず、整形外科であったり、外科であったり、泌尿器科であったりと、糖尿病患者が内科以外の病棟で、他の科の患者と同室になる事も多い。他の科に教育入院した糖尿病患者の割合が、その科の病棟全体の患者数の3割程度を占める事もある。糖尿病で教育入院している事は、他の患者にはすぐ分かる。なぜならば、食事前になると処置室の前に、空腹時血糖値を測定する糖尿病患者の行列が出来る事で、他の科の患者に、糖尿病の教育入院患者である事が分かるのだ。
患者によっては、食事がおいしくないと漏らす事もある。当然、食事療法を行うので、所謂糖尿病食が出され、糖尿病食に満足出来ない教育入院患者も多いようだ。糖尿病食では我慢出来ず、時々間食をしており、体験入院をしたにも関わらず、血糖値が思うように低下せず、最終的に3週間もの長期入院になってしまう患者もいると言う。主治医から、糖尿病は自己コントロールする事が非常に重要だと厳しく指摘され、それ以降、間食を止めると、血糖値も安定するようになり、退院となったらしい。出来れば、糖尿病で教育入院する事態は、回避したいのが本音だ。