糖尿病 頻尿

糖尿病は血糖値を下げようとする腎臓の働きで多尿症を併発し頻尿に

1型糖尿病も2型糖尿病も、高血糖が直接関係した症状として、頻尿を引き起こす事がある。75g糖負荷試験(食後2時間血糖値)で80~140mg/dℓ未満を超えると、尿中に糖が排出され始める。尿中の糖の値がさらに高くなり、200~250mg/dℓ以上になると、脳からの指令で、腎臓が、放出されている大量の糖を希釈するために余分な水分を排出し、多尿症という状態になる。その結果、過剰な排尿により、頻尿状態となるのだ。同時に、異常な程、喉の渇きを生じる多渇症という状態も併発する。食欲が、異常に増進する事もある。

多尿症を発症しても、対処をしないで放置しておくと、食物の栄養素が十分に利用されず、疲れやすさ、体のだるさが生じる。食事は通常の量を摂取しているのに、糖代謝異常の状態に陥るので、ブドウ糖がエネルギー源として使用されず、脂肪酸などが代わりに使用される。そうなると、体のエネルギー源としての脂肪などが代謝されてしまうので、次第に痩せて行くという症状も発症する。この状態にまで行くと、糖尿病はかなり悪化してしている状態と言える。

多尿症を発症してしまった場合、すぐに血糖値コントロールを行わなければならない。水分補給に関して注意しておくべき事項は、喉が渇いても糖分の多い飲料、ジュースなどをなるべく飲まないようにする事だ。糖分の多い飲料は血糖値を上昇させるので、喉が渇き続けるという悪循環を繰り返す事になる。体が欲求する飲料を摂取しないと、慣れるまではストレスになるが、喉が渇いても、なるべくミネラルウォーターや白湯、またはスポーツドリンクやお茶などを飲用するようにするべきだ。